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COLUMN

numero120

自他共に認めるイタリア好きだ。

そしてイタリアン好きだ。

20代初めから兎にも角にもイタリアンを食べ、イタリアワインを飲み続けてきた。

そんな自分も40代中盤に差し掛かり、食に求めるものが少し変化してきた。

 

そしてその変化が、

イタリアンにおいての一つの着地点を見出しつつあることに気が付かせてくれた。

 

「イタリア料理とは何だ」

 

求めるものの変化という現実が見出した一つの答えは、

デフォルメされたコンテポラリーな「イタリアン」ではなく、

素材を活かした延長にあり、素材の力を極限まで深く探求し、引き出したたところにある、

シンプルでトラディショナルな「イタリア料理」なのではないかということ。

 

キーワードは、

「イタリアの家庭料理」

 

ただの家庭料理ではない。

力ある素材をシンプルな調理で最上級の料理に格上げされた、

経験値と熟練度が無ければ創れない家庭料理の先、その奥にあるような料理こそ、

イタリア料理の真髄。

 

シンプルでいて奥深い料理。

そんなイタリアンを、自分は求めるようになっていることに気が付く。

 

 

ここ田辺市から車で約一時間の場所にある由良町。

海の見える山の上に、昨年夏OPENした一日一組限定のオーベルジュがある。

 

ロカンダ・コンカドーロ

 

ランチ、ディナーにも対応しており、どちらも一日一組が基本。

コースのみでシチリアをベースにした南イタリアの料理を、

絶景の海を眺めながら食べることが出来る。

 

地元の新鮮な柑橘や野菜、魚介を中心に、素材を大切に活かしたイタリアンは、優しく食べ飽きない。

 

ここに行く度に自分が求めているイタリア料理というものを再確認する。

いつか宿泊もしてみたい。

 

夕刻。

海を眺めながらのアペリティーボからゆっくりと始まる夕食。

コースではあるが一組限定なので自由が効く。

パスタから始めたっていいい。

メインからスタートしてもいい。

途中で部屋に戻って休憩したっていい。

 

日が暮れても夜は長い。

ゆっくりと4時間くらい掛けて食事を楽しむ。

そんな使い方が出来るロカンダ(オーベルジュ)にしたそうだ。

 

もちろんレストランだけの営業もおススメです。

 

 

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