numero152
ライドオンすさみ
続 NO、3
道の駅「滝の拝」を出た時に集団はなく、Wさんと二人でのライドでした。
5キロ程走った頃に前方に5、6人のトレイン(縦一列の集団)を捉えます。
Wさんも当初の予定通り(このエリアは回復する為に少し強度を落とす)のプランで、
追い付こうという感じでも無く、ペースを一定にして走っていましたが、
すぐに追い付いてしまう。
結果。
自分達二人を含めた7,8人のトレインが形成され、自分は最後尾で引かれて空気抵抗も少なく、
イイ感じで走れます。
いや~楽しいー!と思いながらしばらく軽快に走っていたら、
急に右の視界に何かが!
各組のペースメーカー(ゼッケンで確認したらC組)の一人が、
我々のトレインの横を単走でブチ抜いていくではないですか!
*ペースメーカーはセミプロのような人です。
速!流石だな~!!
まず最後尾の自分をさっと抜き去り、その前を走っていたWさんも抜き去った瞬間でした。
!!??
なんと、Wさんがそれに反応!!
抜かれたペースメーカーの後ろに付いて追い始めるではありませんか!
ちょ、、、え~!イクんですか!!??
一瞬の迷いはあったものの、これは自分も付いてイクっきゃないやん!
と、ギアを上げて必死に後ろに付く。
元々は8名程の集団でトレインを形成していましたが、
この動きに反応したのは自分とWさんともう一人、合計4名。
ペースメーカー(否、セミプロと言いましょう)にWさんが付き、
その後ろに自分、そして一台後ろに付き、グイグイと旧トレインを引き離していく。
ゴールタイムを競う「レース」ではないものの、
時折こういう「駆け引き」が起こるということは、経験豊富なWさんから事前に聞いていたけど
キタ!これや!
まさにツールドフランスのあの光景や!!
こうなったら必死で食らいつくしかねぇずら!
しかしこの「新列車」、先頭のセミプロの引きが、半端ナイ!!!泣
スピードメーター見たら時速37~40㌔のペースで「鬼引き」!
自分の後ろにもビタビタに張り付いてきている人が一人いるし、
これはもういけるところまでイクっきゃない!!
「脚と体力を温存する区間にしましょう」
という少し前のWさんの声が遠く消えていく・・・泣
この時点で次のエイドまでは約15キロ。
この強度でトレイン走行するのは初めての経験。
でも、
イケる、
いけるぞ!
Wさんにビタビタに付いて引いてもらっているからか、何とか付いてイケる!
それにしてもセミプロの「鬼引き」よ!!
速い!ハンパねぇ!!!
でもこれ、
た、た、
楽しい!!!
しばらく必死で付いて走り、幾つかのトレインを颯爽と抜き去っていきましたが、
誰も付いて来ない。。。
(こういう速いトレインに便乗して少しづつ大きなトレインになるのが普通なんですが、
皆さん、ゴールまでの距離*まだ半分、とこのスピードにそれこそドン引き・・・)
次のエイドまで残り約5キロまできた頃、少しづつ、少しづつ、前のWさんとの距離が開いてきます。
くう~、やっぱりこの強度を続けるのはまだ今の自分にはキツイ、、、!!
でも後ろに付いてきている猛者もいるし、ここは踏ん張らないと!
残り3キロ。
もうペダルを回す脚にうまく力が入らない。。。
Wさんとの距離も十メートルに広がってきた。
*wさんは相変わらずセミプロにビタビタ付き!
ダメだ~、これ以上頑張ったら完走出来なくなる。
諦めよう、、、
自分にビタ付きしていた後の人に「前にどうぞ」というハンドサインを出しました。
すると、後方から
「無理っす!自分も全開でした!アレには付いていけません!」
との声が(笑)
見知らぬ人「でもここまで引いてもらったのでここから頑張って引きますね!」
ということで前後を交代。
時速も20キロ後半まで落として、前に走り去った化け物二人を話題にしながら一緒に走りました。
そして次のエイド「虫食い岩」に到着。
お互いに引いてもらった感謝の挨拶をしてお別れ。
こういうところもとても良かった。
休憩しているwさんに「急にスイッチ入ってびっくりしましたよ!」と歩み寄ると、
「あそこで逃がしてはならぬ、と身体が勝手に反応してしまいました」と、、、
最後まで付いていったらしい。。。
参りました。
それよりも、
この区間で脚と体力を温存するつもりが、かなり削られましてんけど、、、
残りは1つ峠あり、アップダウンの続く海岸線、約45キロ。
果たして・・・