numero149
お客様がご主人と経営していた食堂が閉店した。
利益基盤となっていた、人が沢山集まる場面での仕出し料理(法事など)がコロナ禍で激減したことで、
少しづつダメージとして蓄積してきていたそうだ。
そこに店主(ご主人)の体調も芳しくなく、
これ以上続けるのは難しいという決断を下したとのこと。
老夫婦やタクシー運転手、ガテン系の人達、一人で来ている高齢者など、
いつ行っても沢山のお客さんで溢れていた活気のある食堂だった。
聞くと、毎日昼食を食堂で食べ、夕食分のおかずも持ち帰る老人も多かったらしい。
毎日、夜中2時頃から全てのおかずを手作りし、昼時に間に合うようにて並べていたそう。
どれも素朴なおかずで、ほっとする味。
正に気取らない「食堂」という感じで、自分は大好きだった。
閉店の一週間前。
トレーニングライドを終えてサイクルウェアのままで食べにいった時も、
来たお客さんが閉店の張り紙を見て、
「おい、何てよ!(なんで?)あかんてよ!(ダメだよ)
わしら毎日何食べたらいいんなてよ(何食べたらいいのよ)
そいはあかんて~ほんまによ~(それはダメだよ~、まじで~)
誰か雇ってやったらええやん!(続けたらいいやん)やれてよ~(やってよ~)」
と詰め寄る人や、
「この味食べられんくなるんか~、寂しいな~、、、」
と話しながら食べている老夫婦もいた。
最終日、
食堂の営業が終了した頃に「お疲れ様でした」の花を渡しに行った。
勢いがあった頃の話しも、苦労話しも沢山聞いていたから、
花を渡すこちらが泣けてきた。
お母さんは片付けに追われていたが、どこかすっきりとした表情だったのが印象的だった。
何の業種でもそうだろうけど、
事業を営み、続けていくということはとても大変です。
外から見ていては分からないけど、見えない部分では大変な苦労があります。
自分にもそれが理解出来るから、
「続けてよ」「残念だ」なんて、簡単に言えなかった。
カットする時に時折持ってきてくれた、お母さんが浸けた漬物や、
お父さん(店主)が作るだし巻き卵がもう食べれれないのが寂しい。
日本もウィズコロナ、アフターコロナへと本格的にシフトチェンジを始めました。
コロナの影響を受けて疲弊した業種、店舗も皆それぞれ頑張って前に進んでいます。
それでもコロナでのダメージは蓄積してしまっています。
倒産や閉店のラッシュが来るのはむしろ来年以降なのかもしれません。
レッゾもコロナ禍への突入と共に村上の育休、MASAの卒業と、
喜ばしいことではあるけど、経営面では開業以来の激動、激震の2年間でした。
そして気が付けば開業15年目に突入。
この節目の年に新たな展開が出来るように進めています。
来春くらいには形として表に出せるかな(出せることを祈る!)
年明けから新しいスタッフも入る予定だし、
15年目のレッゾは移転以来の大転換期になるはずです。
そりゃ背負うものも大きくなりますがな。。。
でも後ろや横ばかり見ていたらいつの間にか袋小路に迷いこんじゃう。
この未曾有のコロナ禍を生き抜く為に、リスクを背負いながらも前に進み続けるしかないんですよね。
大企業の経営者でもないので、受け売りの経営論や持論を語る資格はないですが、
とにかく、
レッゾにしか出来ない、レッゾらしい進化を続けていきたい。
いかないといけないと思っています。
さて、
ライドオンスサミ2022まであと3日。
雨なら出まへん。
昼間から友人のレストランでワイン飲んでやります。
ふうむ・・・